藁工ミユージアムで開催している「高知の森林鉄道」関連イベントとして、加茂隧道でライブを行います。
主 催 : 中芸地区森林鉄道遺産を保存・活用する会
共 催 : 藁工ミユージアム
特別協力 :「魚梁瀬森林鉄道」日本遺産推進協議会
開催日時 : 11月19日(土)14~16時
場 所 : 北川村 加茂隧道
料 金 : 1,500円 ワンドリンク付き
チケット販売:北川村役場産業課・道の駅田野駅屋・喫茶アクセス・安田まちなみ交流館「和」・藁工ミユージアム
定 員 : 30人
出 演 者:宮 尾 知 明 (ビッグバンド 「バリアフリーブラス」 コンサートマスター)
kasumi-カスミ (ポップスを歌い、絵画も手掛けるアーチィスト)
問い合わせ、チケット予約
中芸地区森林鉄道遺産を保存・活用する会事務局
TEL 080-6721-3074(中 村 )
- ライブを行う加茂隧道-
この加茂隧道は、魚梁瀬森林鉄道奈半利川線の一番目の隧道として建設されております。
奈半利川線は、田野から二股までの第一期工事が昭和6年に5工区に分割して行われ、この加茂隧道もこの時、建設されました。
隧道の断面は馬蹄型で、全長28.1メートル、内法高さは3.9メートル、内法幅は路盤の高さで3.3メートル、スプリングラインで3.9メートルあります。
奈半利川線の隧道は、ダム建設の時、車道として大半が拡幅されておりますが、この隧道だけが拡幅を免れ、建設当初のままの姿を残しています。
この隧道でのライブは、昨年の東部博に続いて、今回が2回目の開催になります。
また、この周辺には、道路の山側に石積擁壁が沢山残っており、また、立岡桟道、法恩寺や八幡山の跨線橋、長山支線の橋脚などの遺構があります。
安田町文化センター多目的ホールで第2回目の日本遺産講演会が、安田町生涯いきいき学習講座と共催で開催された。
今回は、東京大学文化資源学准教授、松田陽氏に「文化財と文化遺産との関係」というテーマで講演をしていただいた。
講演で印象に残ったのは、「現代はインターネットなどの情報化時代であり、遺産をどのように視覚デザイン化して行くかという事が重要である。そして相手にどのようなイメージを持ってもらいたいかを真剣に考える事が必要である」というアドバイスであった。
また、寺田正先生の林鉄写真は、森林鉄道が生活につながった写真であり、写真に力があるという言葉は、私たち会員にとって大きな喜びと自信につながる言葉であった。
9月22日に路面の陥没が見つかり、通行不能となっている国の重要文化財「犬吠橋」の上流部に仮の迂回路が完成し、橋の周辺の立木も伐採され、迂回路から橋の全容を見ることが出来るようになった。
(10月17日に文化庁文化財部より現状調査に来村、高知県安芸土木事務所から詳しい破損状況について説明をうけ、今後、橋の修繕が可能かどうかや、撤去の可否などの方策について協議を進めて行くことになる)
今までは、このアングルから撮影が出来なかった(橋の上流に完成した迂回路より撮影)
蒸気機関車の導入に伴い、大正13年に木橋から現在残っている鋼トラス橋に架け替えられた(架設工事の写真)
完成した犬吠橋(鋼トラス橋)を通過するポーターの蒸気機関車(大正14年)
現在の鋼トラス橋の右に、木橋時代の石積みの橋台跡が残っている。
大正5年に当時の技術陣を結集して木トラス橋がで架けられたが、蒸気機関車の導入でこの橋が活躍した期間は短かった。(木トラスの犬吠橋を通過するシェイ式蒸気機関車)
AからZで考える「高知の森林鉄道」展がオープンいたしました。
12月11日(10:00-18:00)まで、高知市の藁工ミユージアムで開催を致します(火曜休館)
会場の案内をいたしますと、まず、会場入り口で酒井の森林鉄道機関車が皆さんをお迎えします。
会場に入ると、3つのブースに分かれ、最初のブースでは大阪や東京の鉄道遺構写真展で人気があった西山芳一さん(土木写真家)の魚梁瀬森林鉄道や伊尾木林道の遺構写真を大型スクリーンで見るとこができます。
次の会場では、中央に中芸地区(5町村)の立体図が置かれ、魚梁瀬森林鉄道の路線や、重文指定になった遺構のある場所が一目でわかるようになっています。
そして、周辺には遺構のジオラマや、木材の伐採や搬出、保線などで使われた道具等が展示されています。
壁面には、重文指定になった遺構や、森林鉄道が活躍していた時代のパネル写真が展示されています。
また、森林鉄道が走っていた時代の動画が見えるコーナーもあります。
最後のブースでは、魚梁瀬森林鉄道以外の高知県の森林軌道の写真を展示しております。
手前が田野貯木場(左)、奈半利貯木場(右)です。そこから森林鉄道本線が上流(上)に向って延びておりました。左の黄線が安田川線、右の黄線が奈半利川線になります。重文指定になった遺構については、名札で一目でわかるようにしております。立体図にすると中芸地区は山ばかりである事が良くわかります。
木材の伐採や搬出道具、線路の補修に使われた道具なども展示しています。
高知の森林鉄道展の関連イベントの第一弾として、10月15日午後1時30分から高知大学主催でトークイベント「魚梁瀬森林鉄道が私達を魅了する理由ー研究者から愛好家まで」を開催し、魚梁瀬森林鉄道や中芸地区へのお互いの想いや魅力を語り合い、日本遺産への指定と活用に向けてどのような取組をしてゆくべきか話し合いました。
左から松本志帆子さん(藁工ミユージアム学芸員) 岩佐光弘さん(高知大学人文社会科学部准教授) 清岡博基さん(中芸地区森林鉄道遺産を保存・活用する会会長) 舛本茂行さん(森林鉄道研究家) 浜田光男さん(高知の電車とまちを愛する会副会長) 松井和彦さん(TBSビジョン「日本遺産」プロジューサー) 赤池慎吾さん(高知大学地域連携推進センター)
10月15日から高知市の藁工ミユージアムで企画展「高知の森林鉄道」が中芸地区森林鉄道遺産を保存・活用する会の主催で開催されます。
この催しの目玉として、馬路村が動態保存をしている「酒井 C16型ガソリン機関車」を展示する事になり、10月12日に搬入しました。
この機関車は静岡県二俣町、天竜林業高校に静態保存をされていたものを馬路村が譲り受け、修復して動態保存をしている機関車で、普段は機関庫の中にいる事が多いですが、初めて村外に出張する事になりました。
場所の関係で、今回は展示だけになりますが、是非見にきてください。
この小型内燃機関車は、酒井工作所(現在:酒井重工業)にて、1959(昭和34)に製造された自重3.5トン、製造番号6299のガソリンエンジンを搭載した機関車です。活躍していた場所は、静岡県の東京営林局水窪営林署の水窪森林鉄道で、管理番号1Aー50号機として木材の輸送ではなく、一般雑貨運搬の貨車をおもに牽引していました。同森林鉄道が1964(昭和39)年に廃止となると同県天竜市二俣町の天竜林業高校に譲渡され静態保存されて来ましたが、1998(平成10)に、鉄道保存ボランティア団体の”けいてつ協会(現在:NPO法人足尾歴史館トロッコ部)”の仲介によって高知県馬路村へと寄贈され、復元修理され動態保存機となり現在に至っております。この車両は、我が国の現存する森林鉄道機関車として、唯一無二の大変珍しい貴重なものです。
10月10日に昔使われていた9キロレール(12メートル)と、古い枕木も一部使って藁工ミユージアムの会場入り口付近に布設しました。
8トントラックで魚梁瀬保存鉄道から運んできて12日14:00に仮設のレールに乗せました。
機関車展示担当の中芸地区森林鉄道遺産を保存・活用する会の浜渦副会長(左)と清岡会長(右)です。
「魚梁瀬森林鉄道」日本遺産推進協議会では、日本遺産について理解を深めてもらう事業の一つとして中芸 5町村を巡回して講演会を開催する事になり、第1回目を馬路村魚梁瀬地区の多目的ホールで、文化庁、文化財部記念物課、課長補佐、田中康成氏をお招きして「日本遺産について」というテーマで講演をしていただいた。
講演内容は、日本遺産創設の背景、仕組み、認定基準、財政基準、認定事例、などについて説明をしてもらった。
日本遺産では、ストーリーが重要視されており、「歴史の声に耳を傾けると、その土地に物語が生まれる」という講師の言葉が印象に残った。
当日は、魚梁瀬に通じる犬吠橋(重文指定)が陥没して通行止めになるという悪条件の中での開催であったが、多くの方に出席をしていただき、日本遺産認定に向けて意義のある講演会になった。
馬路村魚梁瀬多目的施設大ホールで開催