昨年度、「魚梁瀬森林鉄道」日本遺産推進協議会を結成して取り組んできた平成29年度日本遺産の申請に向けての取組は、1月14日に奈半利町役場でストーリーおよび、活性化策の合同部会が開催され申請に必要な案を取りまとめた。
この案は1月18日に開催される協議会総会に諮り、今月中に文化庁に認定申請を行う予定をしている。
合同部会開催に先立ち、中芸5町村持ち回りで開催している第5回日本遺産連続講演会が奈半利町で開催された。
文化と観光-地域住民が気づかない地域の魅力-というテーマで、旅の文化研究所所長 神崎宣武氏 に講演をしていただいた。
” 講演の最後に神崎所長より、「時間がかかってもよいから、森林鉄道跡で機関車を走らす事に挑戦してください。」という一言をいただき、気持ちを新たにした ”
中芸地区5町村持ち回りで開催している日本遺産連続講演会が北川村モネの庭「マルモッタンフローラルホール」で開催された。
今回は、日本観光振興協会総合研究所長の 丁野朗 さんに「日本遺産の可能性と期待」~地域文化資源・魚梁瀬森林鉄道をどう活かすか~というタイトルで講演をして頂いた。
講演内容は、1.観光は「物語消費」 2.日本遺産とその活用事例 3.「魚梁瀬森林鉄道」をどう生かすか という3つのテーマに沿ったお話であった。
その中で、魚梁瀬森林鉄道の歴史を地域が自ら掘り起こし、誇りと自信を取り戻す事がまず重要であるという指摘や、全国あるいは世界の森林鉄道に取組んでいる仲間と広域連携を図って森林鉄道の魅力を発信していく事がこれからは重要でないかというアドバイスが心に強く残った。
高知新聞記事(2016.12.24)
安田町文化センター多目的ホールで第2回目の日本遺産講演会が、安田町生涯いきいき学習講座と共催で開催された。
今回は、東京大学文化資源学准教授、松田陽氏に「文化財と文化遺産との関係」というテーマで講演をしていただいた。
講演で印象に残ったのは、「現代はインターネットなどの情報化時代であり、遺産をどのように視覚デザイン化して行くかという事が重要である。そして相手にどのようなイメージを持ってもらいたいかを真剣に考える事が必要である」というアドバイスであった。
また、寺田正先生の林鉄写真は、森林鉄道が生活につながった写真であり、写真に力があるという言葉は、私たち会員にとって大きな喜びと自信につながる言葉であった。
10月15日から高知市の藁工ミユージアムで企画展「高知の森林鉄道」が中芸地区森林鉄道遺産を保存・活用する会の主催で開催されます。
この催しの目玉として、馬路村が動態保存をしている「酒井 C16型ガソリン機関車」を展示する事になり、10月12日に搬入しました。
この機関車は静岡県二俣町、天竜林業高校に静態保存をされていたものを馬路村が譲り受け、修復して動態保存をしている機関車で、普段は機関庫の中にいる事が多いですが、初めて村外に出張する事になりました。
場所の関係で、今回は展示だけになりますが、是非見にきてください。
この小型内燃機関車は、酒井工作所(現在:酒井重工業)にて、1959(昭和34)に製造された自重3.5トン、製造番号6299のガソリンエンジンを搭載した機関車です。活躍していた場所は、静岡県の東京営林局水窪営林署の水窪森林鉄道で、管理番号1Aー50号機として木材の輸送ではなく、一般雑貨運搬の貨車をおもに牽引していました。同森林鉄道が1964(昭和39)年に廃止となると同県天竜市二俣町の天竜林業高校に譲渡され静態保存されて来ましたが、1998(平成10)に、鉄道保存ボランティア団体の”けいてつ協会(現在:NPO法人足尾歴史館トロッコ部)”の仲介によって高知県馬路村へと寄贈され、復元修理され動態保存機となり現在に至っております。この車両は、我が国の現存する森林鉄道機関車として、唯一無二の大変珍しい貴重なものです。
10月10日に昔使われていた9キロレール(12メートル)と、古い枕木も一部使って藁工ミユージアムの会場入り口付近に布設しました。
8トントラックで魚梁瀬保存鉄道から運んできて12日14:00に仮設のレールに乗せました。
機関車展示担当の中芸地区森林鉄道遺産を保存・活用する会の浜渦副会長(左)と清岡会長(右)です。
「魚梁瀬森林鉄道」日本遺産推進協議会では、日本遺産について理解を深めてもらう事業の一つとして中芸 5町村を巡回して講演会を開催する事になり、第1回目を馬路村魚梁瀬地区の多目的ホールで、文化庁、文化財部記念物課、課長補佐、田中康成氏をお招きして「日本遺産について」というテーマで講演をしていただいた。
講演内容は、日本遺産創設の背景、仕組み、認定基準、財政基準、認定事例、などについて説明をしてもらった。
日本遺産では、ストーリーが重要視されており、「歴史の声に耳を傾けると、その土地に物語が生まれる」という講師の言葉が印象に残った。
当日は、魚梁瀬に通じる犬吠橋(重文指定)が陥没して通行止めになるという悪条件の中での開催であったが、多くの方に出席をしていただき、日本遺産認定に向けて意義のある講演会になった。
馬路村魚梁瀬多目的施設大ホールで開催
第2回「魚梁瀬森林鉄道日本遺産協議会」ストーリ―部会、活性策部会、合同部会が安田町文化センターで開催された。
ストーリー部会では、赤池部長より前回のワークショップ等で出された意見等を踏まえて作成したストーリー案で8月30日に文化庁文化財部のヒヤリングをうけた結果報告がなされた。
活性策部会では、馬路村や中芸地区森林鉄道遺産を保存・活用する会が今まで行ってきた活動について依光部長より報告を行った後、今後の活性策案についてワークシ ョップ形式で協議を行った。
ス ト ー リ ー 部 会
今回、文化庁に提出したストーリー案は、観光客が中芸地区に来てみたいという魅力あるストーリーになっていないので、次回には何件かのストーリー案を作成して持って来いと言われている。
よって、各部員又はグループで、お配りした文化庁担当官より指摘及び指導をうけた事項等を参考にして、ストーリー案を200字にまとめて9月20日までに提出して欲しいと言う要請が部長よりあった。
活 性 化 策 部 会
4グループに分かれて活性策案を検討し最後にそれぞれのグループから発表が行われた。
廃校を活用した森林鉄道のビジターセンターつくりや森林鉄道跡で機関車を走らすなど多くの意見が出された。