魚梁瀬森林鉄道施設は、平成20年に、中芸地区森林鉄道遺産調査報告書に取りまとめられ、翌年6月に9基、5所、附4ケ所が国の重要文化財の指定をうけ観光等に活用されてきたが、近年は経年による老朽化と風水害等による腐食が進み、修復工事が必要と思われる施設が増加してきている。
そこで、平成26年度に中芸地区5町村(安田町、田野町、奈半利町、北川村、馬路村)と関係機関で旧魚梁瀬森林鉄道施設保存活用計画策定協議会を組織し、文化財の損傷状況や周辺の環境を含めた現地調査を実施して、保存と修復、そして今後の活用の方策が取りまとめられた。
そして、先般、文化庁文化財部参事官より計画書を受理した旨通知があったので、5月31日に保存活用策定協議会の総会を開催し、事業報告、決算とあわして製本された「重要文化財・旧魚梁瀬森林鉄道施設保存活用計画書」を関係団体等に配布する事になった。
また、文化庁の指導もあり、新しい組織を結成して、この計画書による保存・修理、活用の取組をして行くことになった。

旧魚梁瀬森林鉄道施設保存活用計画策定協議会総会
(平成28年5月31日開催)田野町ふれあいセンター
保存協議会
会 員 名 簿
会 長  馬路村教育委員会  教育長  清 岡 明 徳
副会長  田野町教育委員会  教育長  常 石 博 高
副会長  安田町教育委員会  教育長  山  本  誠
監 事  奈半利町教育委員会 教育長  竹 崎 和 伸
監 事  北川村教育委員会  教育長  田 中 勝 之
会 員  高知県安芸土木事務所  課長  窪 内 雅 弘(維持管理課)
会 員  田野八幡宮  宮司  南 和 仁
会 員  中芸観光協議会 会長  林 田 千  秋
会 員  中芸地区森林鉄道遺産を保存活用する会  会 長  清 岡 博 基
会 員  中芸地区森林鉄道遺産を保存活用する会  副会長  矢 田 光 央
オブザーバー 清水真一(徳島文理大学) 重山陽一郎(高知工科大学) 北川大次郎(文化庁文化財部参事官)
金子健(文化庁文化財部参事官) 廣田佳久(高知県教育委員会文化財課)
樋口裕也(地域支援企画員) 小谷尚二郎(地域企画員)
調査事務所 (株)AREA 代表取締役 溝渕博彦

旧魚梁瀬森林鉄道施設保存活用計画書(A4 163P)
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目 次
第1章 計画の概要(計画の作成・文化財の名称等・文化財の概要・文化財保護の経緯・保護の現状と課題・計画の概要)
第2章 保存管理計画(保存管理の現状・保護の方針・文化財物件の範囲・管理計画・修理計画)

第3章 環境保全計画(現状と課題・基本方針・区分の区分と保全方針・災害上の課題と対策)
第4章 防災計画(防災計画・防火、防犯対策・耐震対策・耐風対策・その他の災害対策)
第5章 活用計画(公開その他の活用の基本方針・公開計画・活用基本計画・実施に向けての課題)
第6章 保護に係る手続き(文化庁長官への届出を必要とする場合・文化庁長官の許可を必要とする場合・保存活用計画に係る手続き)
資 料 現状写真、旧魚梁瀬森林鉄道関係古写真

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平成28年度中芸地区森林鉄道遺産を保存・活用する会定期総会が5月28日に安田町の「集落活動センターなかやま」で開催されました。 平成27年の事業報告では、東部博による森林鉄道遺産跡でのライブやアートの開催事業(5回)や高知大学と連携して進めている森林鉄道聞取り調査などについて報告がなされ、また28年度事業計画では、文化庁「日本遺産」への申請などの計画が協議されました。
そして、清岡会長が兼務していた事務局長を中村茂生さん(安田町ふるさと応援隊、集落支援員)と交代し、事務局を〒781-6430 高知県安芸郡安田町正弘1538、「集落活動センターなかやま」内に置く事になりましたIMG_1727
総会で決定された平成28年度事業計画は次の通りです
1.平成27年度より実施している高知大学・安田町・中芸地区森林鉄道遺産を保存活用する会の3者連携による「魚梁瀬森林鉄道に関わる聞取り調査事業」を本年度も継続して実施する。
2.魚梁瀬森林鉄道を、平成29年度の文化庁「日本遺産」認定を目指し、中芸5ケ町村と連携して中芸地区森林鉄道遺産を保存活用する会が中心になって申請手続きを行う。
3.魚梁瀬森林鉄道の記録と歴史をめぐる写真のアーカイブス化を高知大学と連携して実施する。
4.安田町、「集落活動センターなかやま」を核とした、魚梁瀬森林鉄道、中芸地区観光活用拠点化計画を推進して行く。
5.藁工ミュージアム(高知市)と共催で、高知県の森林鉄道をテーマにした展示会やイベントを開催する。
6.魚梁瀬森林鉄道の隧道を使ったライブを開催する。

総会に引き続き、林鉄セミナーを開催しました。
今回は、高知大学人文学部准教授の岩佐光弘先生と、高知大学地域連携推進センター特任講師の赤池慎吾先生にお話をしていただきました。IMG_1735
岩佐光弘先生の話
魚梁瀬森林鉄道と暮らしの諸相:文化人類学の視点から」と言うテーマで、現在進めている森林鉄道聞き取り調査は、森林鉄道関連の事だけでなく、鉄道が活躍した時代の住民生活にまで踏み込んで調査を進めていく必要がある。そうすればその時代の本当の姿が見えてくる。また現在、取組んでいる保存活動についてもしっかり記録を残して行く事が将来につながってくると言うようなお話しでした。

赤池慎吾先生の話
「魚梁瀬林業はどのようにして作られたのか:近世から近代への継承」というテーマで、藩政時代の「お留山」として、また、明治以降の国有林として、管理運営がなされるようになった魚梁瀬の山の、埋蔵量や樹種の分布、山の管理、搬出方法などについて、昔の文献等で調査研究してきた事を踏まえた話をしていただきました。大変興味深い内容でした

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